狩猟は、個人が趣味として楽しむものだけではなく、野生鳥獣や外来生物による被害を防いだり、生態系のバランスを保つ役割もあります。 本記事では、狩猟でお金を稼ぎたいと考えている人に向けて、狩猟で得られる収入について詳しく解説していきます。狩猟に必要な道具や資格についてもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。 目次 1狩猟とは?意義や役割を知ろう 1農林水産被害を防ぐ 2外来生物による被害を防ぐ 3生態系のバランスを保っている 2狩猟鳥獣は46種類存在する 3狩猟で得られる主な収入源 1報奨金対象の害獣を駆除する 2鳥獣の肉や皮を販売する 4狩猟の始め方 1狩猟免許試験に申込みをする 2初心者狩猟免許講習会に参加する 3狩猟免許を取得する 4銃砲所持許可を取得する 5狩猟に必要な道具を揃える 6狩猟者登録を行う 5狩猟で得られる収入は様々!副業から始めるのがおすすめ 狩猟とは?意義や役割を知ろう 狩猟とは、鳥獣保護管理法で定められた罠や空気銃などの狩具を使って、狩猟対象の鳥獣を捕獲することです。狩猟は誰でもできるものではなく、狩猟免許取得や狩猟者登録が必要です。 狩猟には、趣味としての楽しみだけでなく、害獣や外来種による被害を防ぐといった役割もあります。ここでは、狩猟の意義や役割について詳しく解説していきます。 農林水産被害を防ぐ 農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和4年度)」によると、野生鳥獣による農作物被害額は約156億円であり、特に農山村地域ではこの問題が深刻です。 これらの地域では、野生鳥獣の捕獲や被害防除設備の設置に多額の費用が必要となる一方で、都会ほどの財源がないため、十分な対策を講じられない場合が多くあります。 このような状況で注目されるのが狩猟の役割です。狩猟は、野生鳥獣を捕獲することで農作物や森林を守り、被害防除設備を導入する余裕のない農林水産業者を助ける役割も担っています。 外来生物による被害を防ぐ 外来生物とは、「海外から我が国に導入されることによりその本来の生息地又は生育地の外に存することとなる生物」と外来生物法で定義されています。 日本にやってきた一部の外来生物は、生態系や人の生命・体、さらには農林水産業へ大きな被害を与えることがあります。このような外来生物は「特定外来生物」に指定されています。 狩猟鳥獣で特定外来生物に指定されているのは、アライグマ、アメリカミンク、ヌートリア、タイワンリス(クリハラリス)です。狩猟による特定外来生物の排除は、農林水産業被害の軽減や日本の自然生態系の保全に大きく貢献しています。 参照:https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list.html 生態系のバランスを保っている 狩猟は、生態系のバランスを保つ役割を担っています。特定の鳥獣が増えすぎると、他の動植物の生活環境が脅かされ、生態系全体のバランスが崩れることがあります。 例えば、シカやイノシシの個体数が増加すると、植物の食害が進み森林の再生が妨げられることがあります。狩猟は、増えすぎた特定の野生鳥獣を捕獲することで、個体数を調整し生態系のバランスを保っています。 狩猟鳥獣は46種類存在する 日本に生息する約700種の鳥獣の中から、狩猟対象としての価値、農林水産業などへの被害の程度、そして狩猟が鳥獣の生息状況に与える影響を総合的に考慮し、鳥獣保護管理法施行規則に基づいて46種類が選定されています。 鳥類(26種類) カワウ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、クロガモ、エゾライチョウ、ヤマドリ(コシジロヤマドリを除く。)、キジ、コジュケイ、ヤマシギ、タシギ、キジバト、ヒヨドリ、ニュウナイスズメ、スズメ、ムクドリ、ミヤマガラス、ハシボソガラス、ハシブトガラス 獣類(20種類) タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、テン(ツシマテンを除く。)、イタチ(雄)、シベリアイタチ、ミンク、アナグマ、アライグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ハクビシン、イノシシ、ニホンジカ、タイワンリス、シマリス、ヌ-トリア、ユキウサギ、ノウサギ...